
明治大学国際日本学部
宮本ゼミ10期生HP
チネン タクミ
の旅行記
<前夜>
僕含むゼミ生3人は高速バスで向かおうと、旅行前夜池袋に21時に集合していました。
24時出発で時間を潰そうとファミレスで夜食を取りお酒を頂いていたのですが、これが間違い(――;)
僕はお酒に弱く、めちゃめちゃそれを自覚はしていたのですが、やっぱり旅行前ということで気分は上々になるものです。調整をミスったのです。
その結果僕は高速バスにて深夜3時、急性アルコール筋症を発症。急性アルコール筋症とは、いわば酒による筋肉痛です。手足が痛み、その痛みは猛烈かつ和らげることが出来ないのです。おかげさまで、ただでさえ高速バスという寝る環境が悪いのにもかかわらず、急性アルコール筋症によって、眠気を痛みが上回り、じっと席に座ったまま朝6時まで耐え凌がなくてはなりませんでした。
なんとか痛みが治まってきたと思いきや次に睡魔が再び目覚め、眠りましたがバスが到着し結果1時間程度しか眠れなかったのです。
その時点でもう動きたくなくなりました。
<1日目>
こうして大阪に着きましたが、体のコンディション最悪で大和屋さんに8時ぐらいに着き、そのままロビーで3人でずっとみんなの到着を待ちましたたとさ。
ハプニング発生。11:15、続々と集まってきましたが、なんと植木くんと矢頭くんが来ない!
連絡があり、矢頭くんは乗る新幹線を間違え、植木くんは「大和屋」で検索したところ同名の居酒屋に向かっていたのです!しかも聞くところによると、僕と同じく高速バスで早めに大阪に到着していた植木くんは大阪城で観光するという余裕っぷりがあったのにも関わらず、最終的に12時に到着しました。
はてさて、初っ端からいろんなハプニングが起こりましたが最初に一行が向かった先は、「ドラえもん展」です。
最初僕は神奈川県川崎市にある「藤子・F・不二雄ミュージアム」のようなものかと想定していたのですが、実際は全然違う。ミュージアムの方は原画が多数展示されているのに対し、「ドラえもん展」では多数の芸術家さんたちが、自分なりの「ドラえもん」を個性豊かに表現していて、「そんなドラえもんもありなの?」と考えさせられる作品ばかりで衝撃的でした。


次に海洋館に行きました!しか しすでにクタクタで、じっくり見るつもりはなく、巨大な海洋類に絞って鑑賞しました。いやぁ巨大な生物って見応えありますよねー。

30分程で見終えた僕は売店で「ジンベイソフト」なるスイーツと「クラゲ藻塩ソーダ」(上記画像、こういうの撮り慣れてないんです)を購入。大抵限定物ってやつは名前負けしてたり、残念感があったりするものですが(ド偏見)、これは本当にウマし!特に「クラゲ藻塩ソーダ」なるものは名前からして誰が買うんだと首をひねるネーミングですが、そのクラゲが美味しい!
ソーダにちょっと茶色がかった半透明のゼリー(おそらくクラゲ)が入っていて、絶妙な飲み物とマッチする食感が新感覚でしたねー〜(絶対に伝わらないやつ)
そして遂に衝撃の出会いが!!
海洋館での特筆すべき出来事はなんと言っても千ちゃんとの出会いです。
その場所は、お土産ショップの入り口付近・・・
大きな透明なボール状のプラスチックの中で、マシンから送り出される気流によって撹拌する紙製のクジ・・・
1000円を支払いそのボールに手を突っ込み掴んだクジに印字された文字は・・、「3等」。
そして僕はジンベイ鮫のぬいぐるみ、こと「千ちゃん」(千円を支払ったから)をゲットしたのだった・・・(点の乱用ここに極まれり)

いやですね、なぜかここ2年ぐらい「ぬいぐるみっていいな」と思うようになってきたんですよね。だって可愛くない!?純粋に。歳を取るとやっぱ考え方は変わるものですね、良くも悪くも。
初日の最後の行程!通天閣周辺、新世界でフィールドワークしました。猛烈な雨が降り急いで入った店がこちら。串カツが有名で、中にレトロな車があるという衝撃のインテリアでした!



店の人に「この周辺は何が有名ですか?」と尋ねたところ、「串カツ、飲み屋しかないね」と一刀両断。地元の人に聞いてもこのように答えるのだからシンプルに はザ・串カツの街なのでしょう。
もう一つ特筆すべきは、キャッチです!
キャッチといったらどんな印象があります?少なくとも東京のキャッチは単純にしつこく、断ったら嫌な雰囲気を醸し出す、といった負のイメージが強いですが新世界のキャッチはやはり違う。
「お兄さん、ウチの串カツどうですか-?」「もうちょっと他も見て決めたいと思います」「嘘だぁ。そんなこと言ってみんな絶対チェーン店に行くんですもん」
と赤裸々に訴えてきました。
今度はもっと上手い返しをしようと心に決めました。
<2日目>
2日目最初の行程は、「京都国際マンガミュージアム」!
ここでは様々なマンガが収蔵されていて、およそ五万冊が入場料800円(大人価格)支払えば一日中読めるというマンガ好きにはたまらない夢のような博物館です。
僕たちはそこでスタッフさんの懇切丁寧な説明を拝聴した後、1時間ほど自由時間がありまして、自由時間になった瞬間僕はダッシュ!!(実際には早足)
スタッフさんの説明を聴きながら棚を物色し狙いを付けいたマンガに一直線。
今まで読んでみたいなー、と思いつつ手を出せずにいたマンガを収集。
ジョジョ、ゴールデンカムイ、AKIRAを読みました、超高速で。めちゃくちゃ面白かったですね〜。特に「AKIRA」は30年も前の作品ですが、今の若者が読んでも引き込まれだろう画力や展開があり、不朽の名作の「不朽」たる所以を垣間見ました。
次に行ったのは、太泰映画村です。
ここでは江戸時代風な街並みのセットがあり、道中見廻組風な人がおもむろに砂利道に水をまき、何してるのかなー、とボケっと見ていたらあっという間に銀魂のエリザベスの完成!!

「いや風情は?設定は?」と思わずにいられませんでしたが、大きな拍手👏👏を送りました。
3日目3つ目の行程は、京都国立近代美術館で開催されている「ドレスコード? 着る人たちのゲーム」展です。
ここでは様々なファッションが展示されていて、訪れた人々全員のファッション感覚に変革をもたらすでしょう……、いやちょっと嘘です。
僕自身は正直ファッションに疎く、興味もそれほど無いので頭ポカーン状態で観回ってました。ただ一箇所、様々なスーツの展示があったのですが、近現代頃から人間社会ではスーツを着初め、「スーツ」という格好に身を包むことで個性を抑え、フォーマルさを表現しだしたはずなのに、あろうことかスーツの着こなし方やスーツの規格内で一部をいじったり変化をつけて、ファッション性やら個性を表そうとしているではありませんか?!
そういう風に省みると、多種多様なスーツの展示を見て「人間は不思議だねぇ」と人外の存在が思うようなことを考えました。
最後の行程は、四条河原町でフィールドワークです。
鴨川沿いの一本裏手にある細―い路に入っていき、ようやくたどり着いた店はこちら。



そこで僕はステーキ丼を食べました。お値段1800円。
どうやら九条ネギが有名で無料の付け合わせで、大量にゲット。
そこには男子全員で来ていたのですが、面白かったのが、これまた植木くん。
彼が頼んだのは煮込みハンバーグ。熱々でした。そこで彼は
「熱そうだな。これ一口で食えるかな?」と呟きながら、二口サイズの塊を食べようとしたのです!
また彼は「ハンバーグと九条ネギって合うのかな?」と呟きながら、一口サイズのハンバーグに対し、ちっさな一輪のネギだけを絡ませ食べようとしたのです!
「いやそれで相性分かるわけあるまい」と僕がツッコんだところ、「ほっといれてくれよ!」と珍しく反発してきました。
これにて植木くんは「言葉と動作が一致しない男」の称号を得ました。
その後会計をしていた際、何故か合計金額に1000円足りず、原因を追求したところこれまた植木くんのミスである事が発覚。それで再度念の為みんな会計し直すも、1000円多く集まることに・・・。
これまた原因を追求すると、植木くんのミスである事が発覚。
会計後、イマイチ納得がいかないようで「あれー?あの時xxx円払ったから、差し引きでzzz円だから、えーと・・・」とずっと頭をひねってました。
うん、面白いです。この旅行で1番の収穫は植木くんのトラブルメイカーとしての才能が露見したことですね。
夕食後鴨川沿いにて一人でしばらく黄昏ました、イチャイチャするカップルに挟まれながら・・・。こういう時は気にしたら負けなのです。鴨川はカップル専用のものじゃないんです。天然物なんです。みんなのものなんです。例え等間隔で大量のリア充どもが並んでようと、黄昏るためにはそこに割り込み、仏の心のごとく静観すればよろしいのです。どうやら、「なぜ鴨川にはカップルが等間隔で並ぶのか?」的な研究があるそうですが、関係ありません。カップルどもの行列にソロ(別称独り身)が割り込むことで、その理論、定説をぶち壊しましょう!!

そして、25時頃男子部屋の皆は眠りにつきましたが、どういう流れだったか何故か僕がThe Beatlesの「Hello, Goodbye」を子守唄(?)に寝落ちしました。
<3日目>
3日目の初の行程は手塚治虫記念館です。そこでは手塚治虫にまつわる様々な展示物が鑑賞できるのですが、僕的に1番印象に残ったのが手塚治虫のショートアニメーションである「プッシュ」。この作品は、荒廃した世界でボロい格好した男が道中にある自動販売機に中古品を入れ、ボタンを押すだけで新品となったり、グレードアップして手に戻り、どんどんリッチな感じの装いになり、最終的に神様運営の販売所にたどり着き、「新品の地球をくれ。なんでもボタンを押せば新品が手に入る世界にあんたが作ったんだろう?」と頼みます。しかし神様は「地球の新品はない。お前たちは間違ったボタンを押してしまったからね」と断りますが、男は諦めきれず、駄々をこね、それを見かねのか神様は販売所ごと消えていなくなり、振り返ればクレーターだらけで裸の大地が続く地球がありました・・・。
おおー〜〜。人間の、いや人類の愚かさがギュッと込められていて、手塚治虫のメッセージやら価値観など多分に考察できる余地があるなと思いました。

←手塚治虫記念館前に設置されている火の鳥像
次に向かったのは、「宝塚歌劇の殿堂」です。
道中宮本先生が宝塚歌劇の熱心的なファンの習性について教えて下さいまして、曰く宝塚ファンのグループには「序列」があって、その序列を嫌ってグループに入らないとプレゼントを劇団員に渡せない、といったことがあるようです。
いやはや、恐ろし。
何かに熱中している人は怖いですね。ただ僕自身は今まで有名人だとか人に憧れなど抱いたことがないので、ちょっぴり誰かのファンになって、そんな人に夢中になれる経験は一度はしてみたいものですね。
3つ目の行程は、神戸ゆかりの美術館にて「ヒグチユウコ展 Circus」の見学です。
お恥ずかしい話、此度のゼミ旅行に来るまで「ヒグチユウコ」なる人物を知らなかったのですが、その独特な小動物たちの作品物には驚かされました。なんというか……、「不思議の国のアリス」を読んでいる時の様な、胸にこびり付いて離れない奇怪な感じ?(絶対伝わらない)ともかく、ぱっと見、児童向けの絵にも関わらず、その繊細なタッチや練り込まれた構図など大人でも興味津々に楽しめる展示でした。


3日目のフィールドワークは、兵庫県の元町・三宮で行いました!
すでに3日目ということもあり、クッタクッタで足裏が痛かったのですが、そこ気合いを入れ三宮駅から海へ向かいました。

その道中見つけたのがこちら。
「1・17 希望の光
一九九五年一月十七日午前五時四十六分
阪神淡路大震災
震災が奪ったもの
命 仕事 団欒 街並み 思い出
・・・たった一秒先が予知できない人間の限界・・・
震災が残してくれたもの
やさしさ 思いやり 絆 仲間
この灯りは
奪われた
全てのいのちと
生き残った
私たちの思いを
むすびつなぐ」
僕が生まれる前の出来事でかつ東京育ちということもあり、阪神淡路大震災についての知識は薄く、今の阪神の発展した光景を見て「震災あったの?」と思わずにいられませんでしたが、このモニュメントの中の「灯り」を見続けていると何かがジッと心に沁みました。
本来すぐに絶える火を、あえてモニュメント化する事で、火と同じようにすぐ風化する人々の記憶を絶やさず、受け継ぎ、後世に伝えていこう、という製作者の志が見えた気がします。
3.11も今や早8年が経ち、あの日のテレビ越しに見た惨状や日本全体の緊迫感の記憶も着実に薄くなり、話題に上がりにくくなり時の洗礼を受けつつありますが、「希望の灯」のようなモニュメントが一体いくつあるんでしょうね?
その後、海辺でしばらくプラプラ。
海岸沿いになんとなく華やかな街の方へと足を運びます。
プラプラプラプラプラプラ・・・
いや遠すぎません?
乱立する建物が全部デカいのと見渡しの良さで遠近感が狂うわ!!

そして遂にたどり着いた居酒屋がこちら。

屋外で食べる肉とお酒は美味しいのだー〜!いやホント最高でしたね、味もシチュエーションも。気候がちょっっうど良くて海風が気持ちいいのです。
そして、宿へ帰宅後・・就寝時僕の歌う「Hello,Goodbye」で皆眠りにつきましたとさ。
<4日目>
最終日!
「森野サンプル」さんで食品サンプルの製作体験をしました!
そして僕が作ったのがこちら!!
・・・・・。
あれ?どこ?と思った時(ゼミ旅行から二週間後)にはどっかに消えていて、失くしました。(ノД`)(ノД`)(ノД`)(ノД`)(ノД`)さらば僕のパフェ、お前のことは忘れない・・。
そして長かったゼミ旅行の最後の行程!!

なんばグランド花月の近くのお好み焼き屋「千日前千房本店」にて最後の昼食。
4人組か2人組かに分かれてお食事スタート。もちろん頼むのはお好み焼き。
Yummmmmmyyyyyyy!です。
僕は何故か「もうやっと旅行が終われる!帰れる!」とテンションが上がってたせいか、昼食で1人カルピスサワーを頼み、やや班員から引かれてました(=゚ω゚)ノ
はてさて、僕の班はくどくどと「ガッキー、アンチ0人説」などなど話し合っていたその隣で、上の写真の2人が寂しく箸をつついてました。
実はこの2人、大学1年生の頃からの仲で、ゼミ後いつも中野のセントラルパークで3人で飲んでいるのですが、いっっっも同じメンツでもう飽き飽きなんです!
「新規開拓しないと!」と使命を帯び挑んだ今ゼミ旅行。
しかし、ちゃんと心をオープンにして他の人との交流を深めようと心に決めたにも関わらず、この2人デキてるんじゃないかと思われかねない程、ずっと一緒なんですよね。
ずっっと移動中一緒だし、電車で席が空いてても座らないし、立ちながらミスチルの「桜井和寿モノマネ選手権」なる終始くだらない大会を繰り広げてバカ笑いしてたり、まあトドのつまりアホです。
上の画像の様に、最終日ですら2人一緒の席に着き、「普段じゃん!」とセルフツッコミをしつつ、今更何を話すことがあるんだ、と僕は傍から眺めていましたが、通常運転でバカ笑いしてました。うん、アホです。
そして遂に解散!!
帰路は行きと同じ様に夜行バスの予定でしたが、行きの環境の辛さもあり、やっぱキャンセル。贅沢に新幹線で帰宅。
行きとは格段に良い新感線の環境・・・、一瞬で夢の世界へ飛び立ち、いつのまにか東京に着いてました。