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オガワ リョウ

の旅行記

3泊4日のゼミでの旅行。ドラえもん展、映画村、ヒグチユウコ展、食品サンプルづくり…と、過密スケジュールとはいえ、とても充実した濃い4日間を想像し、旅行に行く前の私は心を躍らせていました。

愉快な宮本ゼミの4日間を綴った小川遼による旅行記が、始まります。

旅行初日は、誰も予想だにしないこの言葉で始まったといっても過言ではない。

 

「今通天閣の近くにいます。」

 

ッ!?

 

なぜだ…?通天閣は宿から1キロ以上離れているはず。

植木くん(通り名:KW)の遅刻連絡を受け、驚愕する一同。

後に聞くと植木氏は通天閣近くにある宿泊先と同名で居酒屋の「大和屋」に向かっていたそう。

KWがお酒好きであることはこの旅行を通して十分わかりましたが、

この時点から行動で仄めかすところはさすがの業です。

 

そしてようやく合流した一同は、宮本先生に道頓堀へ連れて行ってもらい、

本場のたこ焼きを食べてパワーを充電。行きの夜行バスに揺られ、とっくに私のライフはゼロでしたが、一気に半分ほど回復。

 

お次は電車に揺られドラえもん展へ。

 

この「ドラえもん展」は、日本のアーティストたちが自分たちのドラえもんをそれぞれ独自のアイデアで表現した作品を展示したものです。

 

この展示では会田誠氏の『キセイノセイキ~空気~』が自分自身、展示会場の中だけでスッキリできなかったこともあり、一番印象に残っています。

オガワ①.png

作品横のキャプションには、

 

「興味のある方は頑張って読み解いてみてください。ネット検索も有効かもしれません。」

 

とあったので、帰京後ネットで「キセイノセイキ 空気」とググる。

 

調べると、「キセイノセイキ」というのは、2016年に東京現代美術館で開かれた展示の題、そして「空気」というのはアーティストの小泉明郎氏による作品の名前で、天皇、皇族の肖像画を用い、その画の中の天皇の姿を透明化し背景と一体化させた作品だそう。

この作品は「キセイノセイキ」展に展示される予定であったが、出品は実現せず。

この展覧会のタイトルを仮に「規制の世紀」と読んだとき、規制が強まる社会に対し何かメッセージを投げかけるような内容を期待しますが、

展示自体がある種、規制強化の社会の流れに則った「規制」を象徴するものになってしまっていると感じました。

その考えから、今回の会田氏の作品解釈したとき、

シャワー中の透明なしずかちゃんは、性的な描写であるために規制された表現の代表例として、様々な表現に対して規制の風潮が強まる社会をあらわし、

シャワーから出る水は、「水をかける」という言葉のように、規制の風潮に対しての反発をするという意味で作者の意図が表現されているのではないかと考えました。

故にこの作品は「キセイノセイキ」展と小泉氏の「空気」の出品規制の一件に対する会田氏のアンサー的な要素が含まれているのではないか、と自分のなかで結論にたどり着きました。が、実際には会田氏は作品について本人Twitterアカウントで「小ネタのギャグ作品」と言及していて、児童向け作品の性的な表現の規制について、作品の題名にジョークを交えた小泉氏の「空気」のオマージュ作品と最終的には理解しました。

 

他にも目を惹く作品が多く、アーティストによって表現する手段や作風が全く違った、盛りだくさんな内容のとても欲張りな展覧会でした。

 

そしてドラえもん展を背に向かった次なる目的地、海遊館。

 

ここにきて夜行バスの疲れがよみがえり、満身創痍だった私は大木と、

藻や魚で「この藻の名前は、なに?」などと命名大喜利バトルをして楽しんでいました。水槽横にある正式名称付きの生態説明を全部無視して。

 

まあ、こういう楽しみ方もいいんじゃないんですかね!!

こうしておさかなたちとお別れをして、

 

いざ新世界へ出航だ!

 

と意気込む一同を、豪雨が襲い掛かります。

その後も降りやむことはなく、意を決して移動開始。

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写真は豪雨の移動中に出会ったキリンさんと。

 

そして新世界へ到着し、一時解散後のフィールドワークでは、

雨の中での行動を一度打ち切り、知念、上原、大木と四人で串カツを食べました。

 

本場串カツのお味は…んんんうまいっ(写真撮り忘れましたが)!

濃いソースの味に衣のジューシーな食感、具材のなかから溢れだす油…

そして濃い味と油で満たされ、渇いたのどにサワ―が通る…!

 

こうかはばつぐんだ!

 

相性が良すぎます。串カツとサワ―はもはやアイスクライマーです。

…と、ふと我に返ると二人がお酒と疲労によりダウンしています。

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さすが新世界…私たち宮本ゼミの四皇(←いつ決まった)のうち二人をダウンさせるとは…。

 

その後は通天閣にみんなで登った後、疲れた身体で宿へ帰り、初日は終わりを迎え…

 

るはずだと思っていましたが、部屋に戻るとそれまで疲労困憊だった上原(通り名:おたけ)が元気を取り戻し、暴走。

TUBEの『シーズン・イン・ザ・サン』をエンドレスで再生し始める(しかもサビの部分だけ)。

 

Stop the season in the sun 心潤してくれ~♪

 

夜中に「インザサン」とは……

私の心がどんどん渇いていった初日の夜であった。

 

前日の疲れを残した2日目の最初は、京都国際マンガミュージアムから。

 

研究員の伊藤さんにミュージアムを案内して廻っていただき、

普段見られないような書庫のなかも見せていただきました。

とても珍しい体験をさせていただき、ありがとうございました!

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写真は館内で行われていた竹宮恵子展にいたマイ・スイートハート、ジルベール様とのもの。何を囁かれているかはヒミツです///

 

そして次に向かった先は東映太秦映画村!

 

購入したチケットを入場口で提示し、案内図をもらっていざ入村!

 

…と思いきやKWと蓮見君(通称:しんちゃん)がチケットを提示せずして入場(お金はちゃんと払っています)!

 

隠れ身の術…?!

 

映画村に入る前から忍びの術を心得ているのはかなり意識高めで驚きました。

 

そして入村してすぐに私たちを迎えてくれたのは歴代プリキュアたち。

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ちょうどよく見ていたころのプリキュア戦士は後ろの隅に。オレンジの髪の子(名前忘れた)に至っては顔すら隠れてる。世代交代…。年は取りたくないですね。

 

お次は江戸の町へ。

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そして毎年恒例の?忍ショット。9期生が同じ場所で撮った写真を見ていて、

ずっとここでこれを撮りたいと思ってたんですよね!

 

いやお前見切れてんじゃんwwwww

 

と思ったあなた、中忍試験は合格できないでしょう。

半身分身の術…。わざとフレームから外れるように写り写真の両端に分身することで、写真全体のプロポーションを高め、結果バランスの取れた一枚に仕上げたのですよ(※写真はコラージュです。見切れたのが悔しかっただけです)。

 

その後は、忍者ショー『サスケ』をみんなで観ました。

アクションカッコいいし、サスケイケボだし、トーク面白いし、かなり楽しかったです!観客がアクションに参加できる回もあるらしいので、

ぜひとも参加したかったですが、それはまた次の機会に。

 

そして次の目的地、「ドレス・コード?」展をやっている京都近代美術館へ向かいます。

 

移動中は大木くんと終始、桜井和寿選手権(ミスチル桜井さんの歌マネをいかにうまく出来るかを競うゲーム)をして笑いこけていました。

 

「ドレス・コード?」展では、鑑賞する時間配分を誤り、1つのフロアしかしっかりと観ることができませんでした。

その中でも一番印象に残っている展示は、

写真家のハンス・エイケルブームの世界各地の街頭で撮った、似た服装を着た人たちの写真を集めた作品です。

ほぼ同じ服を着た人の写真が並べられているのを見ると、それらが自分の写真ではないとはいえ、自分もこのコレクションの中に入る可能性があると考えてしまい、少し怖くなりました。

服は自分の趣味や主張、特に個性を表現できる手段だと考えていますが、この作品を前にすると、自分が個性と思っているものを持っている人間はたくさんいると訴えかけられている気がして、個性を否定されているような感覚が恐怖でした。

 

美術館を出て、この日の最後に向かった四条河原町では先斗町のお店で男子揃ってお食事。

 

みんなそれぞれ思い思いの食べたいものを注文していました(また写真を撮り忘れた)。

 

そして宿に帰り、一日の終わりに恒例のサウナに入りその後就寝。

この日の夜の24時より、9月に入った。

「真夏は終わりだ。」

おたけにそう伝え、その夜のTUBE鬼リピ地獄は回避に成功。

 

「もう少しこのままでいたいのさ。」おたけはそんな顔をしていたが、

私は季節を止めさせなどしない。

 

そして始まった3日目。

 

夜行バスですり減った心身とたくさん歩いた疲労は蓄積され、

そのすり減った心と体を可視化するようにビーチサンダルの底もすり減っている。

元々この旅行のために買ったのだが、こいつの命はもう長くないだろう。

まだビーチを一度も歩いていないのに。

 

話を本筋に戻し、最初に向かった先は「手塚治虫記念館。」

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あまり時間がなく、少し急ぎ足で展示を観るかたちになりましたが、シアタールームで短編アニメーションを観たことが楽しかったです。

 

そして館内で開かれていた「いのまたむつみ展」では、かっこよすぎるポーズをしたキャラクターがたくさん描かれていました。

指の長さ、剣に触れる指の動き、そして何より特徴的なポーズの数々。

今後の自身の写真撮影のポーズに参考にしたいものばかりで、とても勉強になりました!

 

次に向かった先は、「宝塚大劇場」のなかにある宝塚歌劇の殿堂。

 

特別展が開催されていたらしく、かなり並んだのち入場。

なにやらここでは仮面を持って記念撮影ができるらしい…!

 

その情報を耳にしたとき、宝塚歌劇の殿堂をすでに退場してしまっていた私は、大木を連れ再入場し、フォトスポットへ向かう。

 

「いのまたむつみ展で学んだポーズ術を活かそうな!」

 

そう大木に伝え、意気揚々とフォトスポットへ向かい、2人一緒に撮ってもらうことに。

私が仮面をスタッフから受け取る。

そう、これを使ってさっき習得したとっておきのポーズをお披露目して…

 

スタッフ「じゃあ、これ(仮面)はお腹の前に構えて、斜めに持ってください。」

 

!?

 

この時、詰みが決定した。仮面を持つ私は、ポーズを決められない。

ならば最後の希望は横で何も持っていない大木…!

頼んだぞ!お前しかいない!最高のポーズを、決めてやるんだ!

心の中で大木に必死で語り掛ける。

 

パシャ。

 

「写真をご確認ください。」

 

そう言ってスマホを渡され、期待を胸いっぱいにしてスクリーンをのぞき込む。果たして大木のポーズは…?

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なんでやねん(エセ関西弁)!!!!

 

ポーズは言うまでもなく、笑顔すらちゃんと決められていない微妙過ぎる大木との1ショット。

なんとか作り笑いで「これで大丈夫です。」とスタッフに伝え、悔しさと大木への失望を胸に、会場を後にしました。

 

その後は写真撮影での失意を胸に残しながら、「ヒグチユウコ展」へ。

 

来場者が多すぎてゆっくりと作品を観ることができませんでしたが、独特の世界観と、可愛らしい生き物に囲まれて、幸せなひと時でした。

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そして三ノ宮での自由時間では、海辺に向かい、メリケンパーク内にある「神戸港震災メモリアルパーク」へ。

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傾き、灯りのない街灯と、遠くで明るく灯る街灯、破壊されたままの空間と、公園内のとりわけ立派な建築物が対照的で、自然に抵抗し、また再興することができる人間の強さを感じました。

 

そして30分ほど歩いていると大木、知念にばったり遭遇。

 

一緒に夕飯のお店探しに行ってくれました。

その末に鳥料理の居酒屋のテラスで乾杯。

料理はどれもおいしくて、その中でも鶏皮ポン酢(また写真がない…)が絶品すぎました。

口に入れると広がるポン酢の酸味と大根おろしの甘み、さらにほんのり舌に感じる辛味。鶏皮のパリッとした食感、そして噛んだと同時に染み出る油がさっぱりとしたポン酢と口のなかで絡み…思い出してまた食べたくなってきました。

とてつもない満足感で、知念はお酒で顔を真っ赤にして、三ノ宮まで戻りました。

 

宿に帰る途中、試合終わりの阪神ファンに電車をジャックされましたが、なんとか全員無事に生還できました。

さあ明日はいよいよ最終日。気合いを入れるためいつもより長くサウナに入り、部屋で数名とお酒を楽しみながら、ぐっすり眠りました。

 

迎えた最終日。この日は待ちに待った食品サンプルづくり!

 

矢頭のパワー重視のパフェには敵いそうもありませんが、試行錯誤の末、なかなか良いのができたと思います…!

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このベリーの上にパラパラを乗せたのが私のこだわりです。褒めてほしいです。

 

この旅の大トリは千房本店でお好み焼きを食べました。

 

そして席は大木と2人席。ダイアン津田ゲーム(お笑いコンビ、ダイアンの津田さんのマネをしてツッコミをするゲーム)をして料理を待ちます。勝敗は私の惨敗です。

思えばこのゼミ旅行の間、6割強は大木といた気がしてなりません。

それはそれでめちゃくちゃ楽しかったのですが、もっといろんな人と桜井和寿選手権をすればよかった(?)と2人で猛省しました。

 

そして解散したあとは、予約していた夜行バスは行きのトラウマでキャンセルをして、新幹線で優雅に帰京しました。

 

と、以上が私の旅行記となります!

ふり返ると内容が盛りだくさんのゼミ旅行。

たくさんのことを経験して、ひと夏の楽しい思い出ができました!

みんなと行けて良かったです!

そして宮本先生、旅行の予定など準備をしてくださってありがとうございました!

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